筋電義手の普及促進について

藤井しんすけ質疑

質疑を行う藤井しんすけ

 県では仮称「未来筋電義手センター」を来年度設置するが、体制が強化されても、県民が筋電義手の存在を知らなければ、入り口である「相談」に繫がらない。
 また、子どもの場合、訓練期間は平均2~3年ほどかかり、訓練中に義手が小さくなれば新しい義手へと替える必要があるが、訓練用の筋電義手については公費負担の制度がない。
 こうした負担を解消するため、兵庫県では、企業や一般の方々から寄付を受け付け、訓練用の筋電義手の確保や貸し出しを行う「小児筋電義手バンク」を設置するなどの取組を行っている。
 本県でも「未来筋電義手センター」の永続的な運営のため、こうした先進的な事例を参考に取り組むべきことがまだまだあると考える。

 そこで、筋電義手の幅広い世代への普及促進に向け、どのような取組を行っていくつもりなのか、所見を伺いたい。

知事答弁

答弁を行う黒岩知事

 筋電義手は、自然な外観と、自分の意思で義手を動かせる優れた機能を有しており、私も昨年、訓練の現場を訪問した際、実際に訓練を受けている方の「世界が変わった」という喜びの声を聴き、その生き生きとした姿に大変感銘を受け、これは、ぜひとも普及させていかなければならないと強く思いました。
 特に、子どもたちが早期から筋電義手を使用することで、両手を使う日常的な作業を、生活の中で自然に行うことが可能となり、進学や就職などの将来の選択の幅も広がりますので、より多くの子どもたちが訓練を受けられる環境の整備が重要だと認識しています。
 そこで、県では、来年度、神奈川リハビリテーション病院の高度専門的なリハビリのノウハウや人材を活かして、仮称ですが、「未来筋電義手センター」を院内に設置したいと考えています。
 そして、こども医療センターを始めとする小児の専門病院とも連携し、筋電義手を必要とする子どもや保護者に、的確に情報を提供できる体制を整備します。
 また、訓練の実施体制を充実強化して訓練機会の拡大を図るとともに、利便性の向上や、コロナ禍における感染対策の観点から、リモートによる訓練を試行し、継続して訓練が受けられる仕組みづくりを進めていきます。
 さらに、訓練を受けている子どもや保護者の意見交換により、不安を軽減し、仲間づくりを進めていくためのネットワークづくりも支援していきます。
 現在、訓練用の筋電義手は、公費負担の対象外であり、かつ高額であることから、県で確保し、貸し出していますが、より多くの方が訓練を受けられるよう、公費負担化を、国に強く働きかけていきます。
 特に、子どもの訓練用筋電義手は、成長に応じて2、3年に一回程度交換が必要で、これまで以上に多く確保しなければなりませんが、県では、しっかりと取組みを進め、子どもたちの希望あふれる未来のため、神奈川発の「未来筋電義手センター」が、日本一の拠点となるよう目指してまいります。

要 望

 知事から大変力強いご答弁をいただきました。
 日本一と、もう今晩どうやって眠れるのかという位、興奮する位のご答弁をいただきました。「西の兵庫」「東の神奈川」と並び称される地域でありますので、ぜひ先ずは兵庫県並みに筋電義手のバンクをしっかりと作って頂きたいと要望いたします。
 取組みに関しましては、私たち会派としてもしっかりと応援させていただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
 それと、より身近な場所で訓練がしっかり受けられるよう、こども医療センターなどと連携を取っていただき、小児の高度医療機関としっかり連携強化をして頂きたいと思います。

戻る